Eco Design
Symposium

事業目的

持続可能な社会の実現という人類共通の課題解決を目指し、循環型社会へ向けてのコンセプトと高度な先端技術を発信する場としてエコデザイン国際シンポジウムが1999年にスタートしました。その後、1年おきに国内各地で開催されています。これに加えて、国内シンポジウムを偶数年に開催しています。
MSTCでは、2011年の国際シンポジウム、2009年の国際シンポジウム、2008年の国内シンポジウムの事務局を担当しています。

活動実績

エコデザイン2011 国際シンポジウム

7th International Symposium on Environmentally Conscious Design and Inverse Manufacturing

第7回環境調和型設計とインバースマニュファクチャリングに関する国際シンポジウム

日時 平成23(2011)年11月30日~12月2日
場所 京都テルサ(京都市南区)
主催 エコデザイン学会連合(正会員29団体、准会員25団体)、産業技術総合研究所
詳細 http://www.ecodenet.com/ed2011/index.htm

地球規模の環境問題解決のためには、大量生産・大量廃棄型の社会システムから脱却し、安定した低炭素型・循環型社会を構築する必要があります。また、ある領域での一つの技術革新が問題の解決に大きく貢献するであろうという従来のボトムアップ的なアプローチは、因果関係が複雑な地球環境問題への対応には不十分であり、俯瞰的視点より異文化の技術や知識を適切に融合することが必要となります。そのためには、開発した技術や設計した社会制度が普及した際に社会に与える影響を予測し、そこで生じる変化が社会ニーズに合っているか否かを的確に判断しなければいけません。このことから、従来の対応とは異なるトップダウン的なアプローチ、すなわち目指すべき社会の設計図を描き、そこで必要となる技術や社会システムを明らかにした上で様々な技術や政策を融合して対応するアプローチが必要となります。

今回は、副題を「持続可能社会に向けた価値イノベーションのためのデザイン」として、この副題に関係する基調講演やオーガナイズドセッションを企画するとともに、幅広いテーマの様々な企画セッションを予定しています。本シンポジウムにおいて、専門や事業を異にする国内外の研究者、実践事例を持ち寄って議論する場を提供し、国内の先進的な取り組みを世界に向けてタイムリーに発信することで、地球環境問題解決に向けたグローバルな連携に大きく貢献することを目指します。

エコデザイン2009 国際シンポジウム

6th International Symposium on Environmentally Conscious Design and Inverse Manufacturing

第6回環境調和型設計とインバースマニュファクチャリングに関する国際シンポジウム

日時 平成21(2009)年12月7日~9日
場所 ロイトン札幌(北海道札幌市中央区)
主催 エコデザイン学会連合(正会員30団体、准会員24団体)、産業技術総合研究所

今回は、シンポジウム設立10周年目の節目として、これまで得られた知識や人的ネットワークに新たな学問的視点や参加者を加えることで、エコデザイン国際シンポジウムが今後の10年間地球問題の解決に向けてより具体的な貢献ができる体制を目指しました。主催団体に産業技術総合研究所を加え、会場を「環境都市」札幌に移して「グリーンコンベンション」をコンセプトに開催し、講演テーマは、これまでの「社会システムのエコデザイン」、「環境配慮ビジネス」、「環境配慮製品&サービス」、「環境配慮生産&リサイクルプロセス」、「環境配慮材料および実装」に加えて、今回特に「持続可能なものづくり」、「社会イノベーション」、及び環境問題を引き起こす根本的要因である「人・社会に潜む課題」に焦点を当てました。

参加登録者は291名で日本が約60%、アジア/大洋州が25%、残りが欧米その他からという内訳になっています。参加者の間のコミュニケーションは、会議中の発表や質疑だけでなく、会議の合間の休憩時間や第1日目の札幌テレビ塔でのGet-Together、2日目のサッポロビール園でのBanquetにおいても活発に進められ、環境問題に限ることなく、広く情報共有が促進され、所期の目的が達成されました。

エコデザイン2008 ジャパンシンポジウム

低炭素社会に向け、技術と社会を結ぶエコデザイン

日時 平成20(2008)年12月11日、12日
場所 東京ビッグサイト会議棟(東京都江東区)
主催 エコデザイン学会連合(正会員:学協会等32団体、准会員:21団体、後援:6団体)
詳細 http://www.ecodenet.com/ed2008/index.htm

今回の新しい試みでは、エコプロダクツ2008と第8回エコバランス国際会議との協調開催として日程を合わせただけでなく、本シンポジウムの中でエコプロダクツ大賞受賞事例発表会を行い、また本シンポジウム参加登録者が第8回エコバランス国際会議のポスターセッションへの参加ができるようにしました。

基調講演は今回のテーマに相応しい、低炭素社会に向けた技術と社会の両面を含む2件の講演で、低炭素社会の今後の方向性が提示されました。オーガナイズドセッションは、「二次電池による社会イノベーション」、「持続可能社会シナリオシミュレーション」、「計算力学とエコデザイン」などエコデザインシンポジウムとして新たな方向性を示すものが並び、内容の濃い講演が並びました。また、一般講演セッションは本シンポジウムの主要テーマを継続的に議論するセッションであり、各セッションでは他学会の講演会では聞くことができないような質の高い講演が並び、質疑応答も活発に行われました。

持続可能社会の実現を目指した具体的な活動が求められる中で、社会と技術を結び、環境に配慮した製品設計はもとより、製品のライフサイクル、地域、ビジネス、消費者行動/市民生活、社会制度などを含めたエコデザインについて数多くの発表や意見交換をすることでき、当初の目的を達成できました。