FAオープン推進協議会

委員会

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活動報告

松田 三知子

委員長 松田三知子(神奈川工科大学)

本委員会は、少ないICT投資で広く一般の製造業において利用可能なグリーンプロダクションの為の環境情報プラットフォームであるデジタルエコファクトリーの設計を目指しています。
具体的には、生産ライン構成を含む製品の製造シナリオ案に対して仮想生産(シミュレーション)を実施し、様々な視点から生産性とともに環境影響も含めた事前検討を可能とするデジタルエコファクトリーを構築します。
※平成28年3月でデジタルエコファクトリー専門委員会は終了し、
 平成28年5月よりデジタルエコファクトリー利活用専門委員会として新たに活動を開始しました。

活動目的

生産性と環境影響の両面を考慮した各製造工程のより詳細な事前評価のためのソフトウェアツール:デジタルエコファクトリーの構築を目指す. 本ツールをクラウドサービスなどを通してSaaS (Software as a Service)として配信することで,少ないICT投資で広く一般の製造業において利用可能なグリーンプロダクションのための生産支援環境を提供する.具体的には,ユーザが定義した仮想製造ライン上で,生産性と消費エネルギについて シミュレーションすることで,様々な観点からの事前検討を可能とする.また,実証実験により,デジタルエコファクトリーの実現手法についても検討する.

活動内容

デジタルエコファクトリーの利用イメージを図に示す.ユーザがパネルと呼ばれるユーザインターフェースを介して工場の構成要素である工作機械, ロボット,搬送機などを定義すると,それらはそれぞれソフトウェアエージェントとしてコンピュータ内にモデル化され,マルチエージェントシステムとして仮想製造ラインがデジタルファクトリー内に構成される.また,ユーザは,生産プランニングシステムやスケジューラなどを利用して,製造対象製品の生産計画を用意する.この計画案に対して,デジタルエコファクトリー上で仮想生産(シミュレーション)を実行し,各パネルを通して,製品ビュー,装置ビュー,製造ラインビュー,工場ビューで,生産性とともに消費エネルギについての予測値を得て,製造ライン構成や生産計画について事前検討が可能となる.デジタルエコファクトリーを構築するために以下のことを行う.

・仮想製造ライン構築用インターフェースの検討(含む生産装置テンプレート)
・シミュレーション結果の出力インターフェースの検討
・実製造ラインとのコミュニケーションによる連携法の検討
・製品情報,生産スケジュールなどの入力インターフェースの検討
・デジタルエコファクトリー機能と構成,実装法についての検討
・生産装置テンプレートライブラリ(生産機械カタログe-ライブラリ)の検討

【デジタルエコファクトリーの3つの代表的な利用シナリオ】