記
この度、弊財団が国内審議団体を務めるISO/TC184/SC5/WG13にて、日本によるISO 16400シリーズ第2部、第3部のIS(*1)が発行されました。
ご参考までに正式な規格名称と本規格の概要をお知らせいたします。上記標準文書はJSA(日本規格協会)サイトから購入可能です。
1)規格名称
■ISO 16400-2:2024
Automation systems and integration -- Equipment behaviour catalogues for virtual production systems -- Part 2: Formal description of a catalogue template
■ISO 16400-3:2024
Automation systems and integration -- Equipment behaviour catalogues for virtual production system -- Part 3: Requirements and recommendations for construction of an equipment instance model
2)概要
国際標準 ISO 16400シリーズは、コンピュータ内に仮想製造ラインを構成し、そこで様々な製造シナリオについて仮想生産をシミュレーションすることによって、製造ライン上の装置構成の事前検討、製造作業内容の事前検討、製造作業の計画どおりの実行などを支援する情報環境の構築に必要な国際規格を提供する。
ISO 16400シリーズは、下記6部から構成されている。
第1部:全体概要【2020年 IS発行】
第2部:動的製造装置モデル(*2)の形式的構造及びテンプレート【2024年2月IS発行】
第3部:デジタル検証システム構成のための動的製造装置モデル利用ガイドライン【2024年3月IS発行】
第4部:利用方法【CD(*3)準備中。日本主導規格】
第5部:生産システムへの適用【CD回付中。ドイツ主導規格】
第6部:AI(*4)への適用【NP(*5)投票中。韓国主導規格】
現在は他の国際規格群とも協調して、スマートマニュファクチャリング分野の基盤規格のひとつとするために、ドイツ及び韓国主導規格などの基礎となるスマートマニュファクチャリングへの応用方法を含めた第4部を日本主導で開発している。
第4部、第5部、第6部によって、動的製造装置モデルの利用範囲が更に拡がるとともに、ISO 16400シリーズの有用性を発揮することが期待される。
*1) IS:International Standard
*2) 動的製造装置モデル
従来の装置仕様書を電子カタログ化した静的製造装置記述だけではなく、その装置のアクティビティや振舞い記述を含む共通利用可能なモデルである。
*3) CD:Committee Draft
*4) AI:Artificial Intelligence
*5) NP:New work item Proposal