■概要
産業オートメーション分野のスマートマニュファクチャリングに関しては、生産情報、製品情報、工程情報を連携させることが課題である。生産システムに関連する一連の情報を関係する組織や事業者の間で交換して「わかり合う」ために必要な「相互運用性」(SI:Semantic Interoperability)の必要性が高い。SIの実現のため、基礎となる既存または新規の情報モデルに関して、コンピュータが判読可能な形式でのデータベース国際標準の整備が必要となる。
本事業ではこの整備の推進の足掛かりとし、弊財団事業で開発してきたISO20140で規定される生産システムの環境影響評価へのSI適用の有用性を明らかにし、データベース国際標準の開発を行う。更に、広い範囲での適用を目指して、技術的検討及び国際議論を進める。
■ゴール
ISO20140(オートメーションシステム及びその統合 - 環境に影響を及ぼす製造システムのエネルギー効率及びその他の要因の評価)のPart5第2版の国際標準を開発し、ISを発行する。
■2023年度成果
生産システム環境評価手法委員会(7回)、国際会議(3回)を開催し、規格開発計画・DIS内容、新規提案(日本主導:共通辞書化)の審議を実施した。その結果、FDISの内容を合意し、ISOおよびIEC中央事務局へのFDIS登録を達成した。さらに、新規提案内容を国内外で審議し、来年度以降、国内及び国際の場において開発を進めることになった。規格の普及拡大に向けて、異業種連携を目的とした環境影響評価データの共通辞書化について経産省に来年度標準化提案書を提出した。