■概要
我が国の産業用ロボットが世界をリードし続けるには、サイエンスの領域に立ち返った技術開発や、ロボティクスとは異なる分野の技術シーズの取り込み等によるイノベーションが必要であり、産学連携による基礎研究の充実を目指して異分野アカデミアシーズに係る調査を実施した。具体的には、ロボティクスとは異なる分野の研究を行っている国内大学の研究室を対象に、産業用ロボットにおける重要技術として、
①ハンドリング・汎用動作計画技術、②遠隔制御技術及び③ロボット新素材技術の3項目に係る技術シーズを各20件程度机上調査し、うち各10件程度については、ヒアリング調査した上で産業用ロボットへの展開に向けて情報の整理を行った。
■ゴール
産業用ロボットに関する企業間の協調領域の研究開発の推進に向け、新たな研究テーマの発掘と、産学連携による研究体制の充実に資することを目指す。
■2020年度成果
1)研究テーマのキーワード整理
・産業用ロボットメーカの技術者及び学識経験者から、重要技術の3項目に関しての今後の取組についてのキーワード及びコメントをヒアリングし、とりまとめ
2)技術シーズの机上調査
・JSPS科研費データベース等を用い広範なアカデミア領域から産業用ロボットの技術シーズとして応用可能性等を考慮し、3項目各20件程度に絞った技術概要等調査を実施
3)技術シーズのヒアリング調査
・机上調査案件から、技術の広がり、応用可能性の高さ等から選定した各10件程度について、研究者へのヒアリングを行い、より詳しい技術内容、応用可能性を調査を実施
4)ヒアリング調査による 技術シーズの整理
・3項目ごと産業用ロボットの観点から整理した主要要素技術に活用できる技術シーズを俯瞰し、また、技術シーズの産業用ロボットでの応用可能性等を整理
産業用ロボットへの展開が見込まれる異分野アカデミアシーズに係る調査 2020年度成果.pdf